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zoom RSS 高谷時彦事務所を特定

<<   作成日時 : 2007/01/15 18:08   >>

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藤沢周平記念館(仮称)建築設計プロポ

 鶴岡市役所では、藤沢周平記念館(仮称)建築を計画、プロポーザル(指名型)で設計を委託するため、昨年10月20日に27社に提出を要請、提出意志確認書提出期限である同27日に12社が提出、12月12日の提出期限には、小沢明建築研究室、ブレンスタッフ、関・空間設計、栗本設計事務所、大井建築設計事務所、秋野建築設計事務所、菅原二郎建築設計事務所、久米設計、設計・計画高谷時彦事務所、日本設計、山下設計(1社が辞退)の11社が提出した。同19日に選定委員会(委員長・芳賀肇助役)によるヒアリングが行われ、設計・計画高谷時彦事務所を特定、次点は日本設計となった。
 審査評価をみると、同プロポーザルについては、その主旨から今回提案した各提案者の内、藤沢周平記念館(仮称)整備工事に係る設計者として、最も優れた能力を有する提案者を選定するため、提案書に記載された各担当者の経歴及び提案内容、ヒアリングでの説明及び質疑を通して総合的にその能力を推し量り選定を行った。
 特定者である「設計・計画高谷時彦事務所」の提案は、与えられた課題「藤沢周平氏の人間像や作品イメージに相応しい施設」に対して、「風土世界」と「文学世界」を建築空間で象徴する提案がされている。
 文学世界として展示、収蔵ゾーンを音の響きが短い静けさをつくる静謐(せいひつ)の感じられる空間とし、風土世界としては、セミナー学習室、交流サロン、読書喫茶スペースを藤沢文学の世界を愛好する人が集う知的賑わいと交流の場として、適度な響きのある音環境をつくる空間として、この2つの領域を分棟形式で明快に分けている。
 そして、記念館は知的イマジネーションを楽しむ場であることから、それを妨げない抑制の効いたデザインとし、建築でもあまりつくり込まず、素材の味わいを生かした建築とし、展示空間についても全てのストリーをつくり込まないことが藤沢文学の世界であると提案されている。
 その他の提案としては、旧図書館(現在の公園管理事務所)を大宝館側に移動しメインエントランスとし、脇参道をメインアプローチとして活用することで庄内の風土を象徴するとしている。敷地のもつ歴史性と今回の計画をつなぐ1つのアイデアとして評価されるものであるが、全体計画の中での実現性と可否については、十分議論していく必要があるとの意見が出されたので、上記提案の考え方も含め、今後設計協議の中で方向性を確定していくことにしている。また、木造とRC造のそれぞれの特性を活かした混構造としている。収蔵庫や展示室の耐震性、耐火性、保存など資料の安全性の確保については、十分配慮されており、問題ないと判断された。
 その他の評価として、地場産の木材を活用したデザインや、地元で活動しているデザイナーと協働で進めることも鶴岡の文化、風土の理解に繋がることとして評価された。
 以上、設計の構想と方針の提案の明確さに加え、様々な課題や検討事項に対して、今後関係者と一緒に設計を具体的に進める上で、誠実かつ柔軟に協議し取り組んでいくと判断され、全般的に高い評価を集めた。
 次点者である「日本設計」の提案は、与えられた課題に対して、鶴岡の風景をひき入れ、歴史の中心である荘内神社や表参道、大宝館との周辺環境と調和し魅力を高め、作品に描き出される庄内の風土が感じられる空間をもった記念館とし、記念館を通じて周遊ルートとしての回遊性や賑わいのある表参道、「まちづくり」延いては「人づくり」にも貢献できる施設づくりをめざすとしている。
 外観は甍葺きの勾配屋根の和風とし、建物周囲の軒は低く構え、南側は大宝館を圧迫しない高さとし、周囲の環境、景観、来訪者の期待感など多くの要素を分析し踏まえた提案と感じられる。
 平面プラン構成は、平屋建てを基本として、旧図書館をセミナー学習室などに活用する案となっており、前記の特定者と同様にアイデアとしては高く評価された。
 展示室は、多様な展示に即応できるように、可変性・柔軟性に優れる大きな整形の展示空間を確保する案となっていることは評価されるが、屋根小屋組が連続した木造架構で天井裏のある空間であるために高さが相当高くなり、来館者の目線が下を向いていることが多い文学館では美術館などと違い、高さの必要性は少ないのではないかとの意見が出された。
 また、平屋建てのプランであることから、バリヤフリーや作業の利便性、資料移動の安全性は高いが、建物外観のボリュームが相当大きく感じられ、建築面積も大きくなり、土塁側との離れが小さくなることから、全体的に敷地に余裕が感じられないとの意見があった。その他の部分の提案も、よく考えて練り上げられていると評価され次点者となった。
 その他の提案をみると、山下設計の「空をとらえる建築」が特徴的であった。展示館の外壁を鏡面素材とすることで空をとらえるもの。展示室を地下に瞑想と思索のための空間とする。建物の中心に中庭を配し、光を地下に呼び込み中庭によって空を切り取るもの。
 高谷時彦氏(たかたに ときひこ)は香川県出身。東京大学工学部都市工学科卒業。東大時代は大谷幸夫に師事。槇総合計画事務所勤務の後、独立。現在東北公益文科大学大学院教授。代表作品はすきっぷ、横浜市立川和中学校多目的ホール・部室棟(横浜市)、幕張ベイタウン・コア(千葉市・千葉市優秀建築賞)などで、幕張ベイタウン・コアが2006年第10回公共建築賞優秀賞を受賞している。同氏は自社ホームページのコラムに「プロポーザルコンペで、藤沢周平氏の小説やエッセイを読み、また鶴岡の風土歴史を勉強するところから案作りをスタート、藤沢周平氏の遺志に沿い、また市民にとって末永く資産となり得る記念館の姿に到達できたような気がしています。」と述べている。

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